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最近の小児科外来診療(2022年6月から7月ごろ)

1)新型コロナウイルス感染症は下げ止まりから、再拡大へ、第7波の心配が出始めています。
先週のコロナ新規感染者は先々週の1.17倍になりました。
本格的な拡大傾向です。
小児科外来では、本年の1-2月、コロナ第6波の真っただ中、1日に10人~20人のコロナPCR検査がありましたが、6月下旬には減少し、多いと5人、少ないときは1人から2人でした。
しかし1ヶ月で計算すると50人から100人になります。
陽性率は、しっかり統計を出していませんが、印象として4~5人に1人ぐらいと思われます。
家族内感染が多い印象です。時には保育園、幼稚園でコロナ感染症がいるだけで、感染している例がしばしばあり、オミクロン株の感染力の強さに驚くことがあります。
アルファー、デルタ株の時は、3蜜が問題になりましたが、逆に、3蜜が無ければ感染しない安心感がありまして、いつ感染するかわからないオミクロンは季節性インフルエンザに似てきていると感じます。
小児のコロナ感染症は一般的に言われている様の軽症です。熱が下がるのを自宅でじっと待つことが中心になります。PCRの検査結果を電話で連絡しても、お母さん方は、それほど心配はされていない様子です。

2)RSウイルスが流行し始めています。
RSウイルスが時にTVなどで取り上げられ、話題になります。
1歳未満の乳児が感染すると、まれに細気管支炎になります。これは呼吸困難を伴い入院することもあり、注意喚起されています。
しかし、1歳以上の幼児には多くは風邪症状で治まります。したがって、保険(無料でRS検査)は1歳未満となっています。
2歳ぐらいまで保険が認められるといいなと思っていますが、1歳以上で検査すると3,000円かかってしまいます。

3)消化管症状を示す乳幼児が比較的多いと思われます。
嘔吐、下痢、時には下痢のみで食欲ありの子もいます。
ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスが考えられますが、どれが流行しているか?
はっきりしません。単に暑さによるものか?軽症の熱中症なのか?かもしれません。
食欲があり、水分摂取ができれば、問題なしです。
下痢が強いとき便から大量の水分ロスが起こり、食欲がない、水分摂取ができないとき脱水症になります。
今は、下痢止めは使いません。下痢はウイルス、菌を体外に排出する重要な機能との認識が一般的なっています。
下痢で失った水分を経口で補う。これができれば安心です。