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新型コロナウイルスとインフルエンザウイルス

9月から、各医療機関でインフルエンザウイルスワクチン接種の予約が開始されます。
実際の接種は10月から始まります。13歳未満の小児は2回接種、13歳以上は1回、成人も1回接種となっています。
摂取量は3歳未満が0.25ml、3歳以上が0.5ml、成人も同様で0.5mlとなっています。

去年は新型コロナウイルスが流行し、インフルエンザワクチンへの関心が非常に高く、予約開始とともに、電話が殺到しました。
しかし、インフルエンザは流行しませんでした。

この原因は、はっきりしませんが、コロナウイルス対策として、多くの人が手洗い、マスク、3密を避けるなどの行動をとり、このためにインフルエンザウイルスが広がらなかった可能性があります。
もう1つは、地球上で1つのウイルスが流行すると、その他のウイルスは抑えられることがあるとする説があります。
どちらが大きく作用したかは、わかりません。

西尾市での集団接種は10月までで終了となります。
今後は各医療機関での個別接種と職域接種が中心となります。
東京や名古屋市などの大都市は、大きな会場で、接種券があればだれでも、予約なしで接種できる大規模接種も行われることがあります。

新型コロナウイルスが流行して、すでに2年近くになります。
インフルエンザウイルスとの違いがいろいろわかってきました。2-3点の比較をご紹介します。
インフルエンザウイルスは5類に、新型コロナウイルスは2類に、分類されています。
数字が小さいほど、危険なウイルスと考えられています。
従って新型コロナウイルス感染者が出れば直ちに保健所に連絡が必要です。
インフルエンザは感染者が出ても1週間以内の報告で済みます。
2つの感染症の致死率ですが、インフルエンザは0.1%、新型コロナウイルスは2.1%で約20倍、死亡のリスクが高いようです。
感染したときの無症状者は、インフルは10%、新型コロナウイルスは60%と高値です。
人に感染させる強さは、インフルは1.3人、新型コロナは2.0人となっています。
2倍まではいかないですが、新型コロナウイルスのほうが、感染させやすい事になります。

新型コロナウイルスはまだまだ分からないことが多いですが、上記の比較したデータを解説していただいた先生は、新型コロナウイルスは非常に”賢いウイルス”と表現されました。
新型コロナウイルスは、なかなか衰えないこと、次々に変異し自分の都合の良いように生き延びています。
この点を指して言われているのかなと想像しています。