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“アレルギーの咳”について

11月、季節は冬に向かっています。20度以上の暖かい日があるかと思うと、ぐんと気温が下がって冬のような日もあります。
こんな季節は、気管支喘息や気管支が弱いと言われている子供たちは、咳が誘発され、時に呼吸が苦しいときがあります。
このような痰が伴うアレルギー咳の多い季節です。

アレルギーの咳と言う言葉は、比較的なじみの薄い用語です。
気管支が弱いとか、気管支が過敏と言われた人の方が多いかもしれません。
この咳の特徴は、痰が伴う咳(湿った咳)であること、夜間に咳が多く、寝たり、布団に入った時によく出ます。
また、季節性があり、春、秋など気温の変化が大きいときに発症する傾向があります。
鼻水も伴い、一見風邪と思われますが、風邪は多くは1週間でおさまりますが、2-3週間、時に年中、多かれ少なかれ咳が出ている子がいます。家族歴があります。
両親や両親のお父さん、お母さん(子供からは両祖父母)、いとこ、両親の兄弟などに、気管支喘息や湿った咳をする方が1人や2人見えることがほとんどです。

痰が伴う咳は、気管支からの咳で、気管支に痰が分泌され(気管支の分泌物が痰です。鼻水とは別のものです。
時に気管支が収縮して細くなり、呼吸音がヒュー、ヒューしたり、ゼロゼロしているのが聞こえます。
これは、気管支を通過する空気の流れが、気管支にたまった痰と細くなった気管支に妨げられ起こる雑音です。

気管支の過敏性から起こる咳は、遺伝した体質によるものです。ウイルスや細菌よる咳ではありません。
体質を変えるのは、難しいことですが、多くの場合は年齢とともに気管支の過敏性は弱くなります。
治療としては、気管支を広げるために、病院での吸入や経口薬、テープの薬があります。
咳と鼻水が出ると、風邪(ウイルス感染症)と診断されますが、アレルギーの咳と区別することも大切です。
痰が伴う咳がどんな咳かわかりにくいときは、咳をスマホに録音し、診察時に聞いてもらうのがよいと思います。