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2025/2026シーズンに大流行したインフルエンザウイルスB型

図1は、今シーズンのインフルエンザウイルスA型、B型週別患者数(本院での)


上図は2025/2026シーズン(昨年の暮れから今年)に本院でインフルエンザA型()、インフルエンザB型(オレンジ)と診断した患者数を1週間ごとまとめ棒グラフにしたものです。縦軸は1週間の合計の患者数で、これは毎週報告される感染情報の一定点当たりの数と一致します。本院では、インフルエンザA型のピークは12月の第2週で、1週間に94人(うちB型は6人)でした。全国集計のピークは11月初旬にあり、1週間当たり60人台でした。流行には地域差があり、このようなズレが生じます。インフルエンザB型は12月もわずかですが検出されていましたが、1月第1週からA型より優位になり、徐々に流行が拡大し、2月に急増しました。ピークは2月の第2週で1週間に70人(うちA型は0人)でした。例年インフルエンザB型もシーズン中に検出されるのですが、多くは冬の終わりから春先にかけて、インフルエンザA型の大流行が治まってくる時期に少数出現します。インフルエンザB型が出始めると、今シーズンのインフルエンザ流行は終息してきていると感じる指標となっていました。しかし、今シーズンのインフルエンザB型の流行は、インフルエンザA型流行に勝るとも劣らない大流行でした。インフルエンザB型のこれほどの流行はかってなかったことです。しかも不思議に感じるのは、12月のインフルエンザA型流行が、お正月休み明けに急にインフルエンザB型へ変化し、ウイルスが陸上競技のリレーのバトンタッチのように入れ替わる。ウイルス同志の申し合わせのように感じるのです。これは単に偶然の出来事かもしれません。数年遡って、インフルエンザウイルス分離のデーターを見てみます。2022/23シーズンにはインフルエンザB型がかなり流行しています(2、文末にあります。B型ウイルスは青棒で示します)。今年ほどではないのですが、年が変わって1月からインフルエンザB型が徐々に増加し、その後インフルエンザ感染症の大部分を占めています。今シーズンと異なっているのは、2022/23シーズンはA型とB型が1月はじめを通じて徐々に入れ替わっているのですが、今年は急激にA型からB型に変化しています。今年は2022/23シーズンよりB型ウイルスの広がりが大きかったのみかもしれません。ただ、コロナ感染症の流行時、インフルエンザは影を潜めました。ウイルス間の何らかの力関係があるのではないかと考えられます。ウイルス干渉と言いますが、その実態はよくわかっていません。図2 2022/23シーズンのインフルエンザウイルス分離株