11月の記事に季節性インフルエンザの流行時期が少しずつ早まっていることについて書きました。今シーズンは、2024/2025シーズンより約1か月流行のピークが早く47週(11月17日―11月23日の週)でした。ピークの高さはほぼ同じで、定点当たり60。その週に1定点医療機関で60人のインフルエンザ患者さんを診察したことになります。その後、愛知県のデーターですが、48週は55.73、49週 53.37、50週 51.79、51週 43.45と比較的ゆっくり減少しています。この記事は1月7日に書いていますが。今年のデーターはまだ発表されていません。おそらくお正月休みが1週間あり、急激に下がっていると感じています。

上図は、本院での今シーズンのインフルエンザ週別患者数です。12月8日の週が96人とピークでした。全国のデーターでは11月17日の週がピークで、定点当たり60となっています。インフルエンザの流行は地域差が多くこのようなずれが生じます。また本院のグラフは上がったり下がったりが見られますが、これは対象となる患者さんが小さいために起こります。全国の統計では、徐々に増加し、徐々に低下する滑らかな曲線になります。
下図は最近10年間のインフルエンザ罹患者を年齢別に見たものです。

右端が今シーズンのデーターです。0歳から14歳が70%近くを占めています。14歳以下の人口比は恐らく15%以下なので、小児のインフルエンザ患者が大部分を占めていることになります。外来患者さんに付き添って見えるお母さん方に聞くと、両親は感染しなかったと言われることが多かったように感じています。今年流行ったインフルエンザ株はAH3亜型ですが、成人は、以前に感染し抗体を持っていたことになります。
今シーズンのインフルエンザ患者さんの診察で、不思議に思ったこと、判断に迷ったことを2-3書いてみます。不思議に思ったことは、今シーズンだけで2回インフルエンザAに罹患したお子さんが2人いました。多くの場合インフルエンザに罹患すれば、しばらくは、同じウイルスにかからないはずです。インフルエンザの別の株に感染したか?検査でインフルエンザウイルスを検出する事イコールインフルエンザ罹患を意味しないのか?はっきりしません。鼻咽頭にインフルエンザウイルスがいても、発症していない可能性もあります。ときに熱が37度台の患者さんにインフルの検査をすることがありますが、陽性に出ることがあります。元気そうで感染しているとは思えないような方もいます。やはり、検査でインフルエンザウイルスを検出することと、病気が発症していることは別なのかもしれません。
インフルエンザの検査時期はいつも悩まされます。
インフルの検査は鼻咽頭からのぬぐい液で検査いますが、熱が出て12時間後ぐらいが適当な時期と考えられています。これは鼻咽頭にインフルが付着、感染し、徐々に増加し発症すると思われますが、ある程度ウイルスが増えないと検査キットが検出できないため、ある程度の時間が必要となります。
しかし、発症時期はしばしば見逃され、熱が出て、しんどそうにしていて初めて病気に気づくと思われます。検査は早すぎると検出できないのですが、お母さんの希望があれば、12時間たってなくても、検査しています。インフルエンザの検査は、保険上2回は認められています。はじめは発症の時間に関係なく積極的に検査して、陰性の時の2回目検査はしっかり時間を考慮するでいいのではないかと考えています。