成長曲線からわかる疾患
図は日本人の男児の0歳から18歳までの身長、体重曲線です。2000年の作成された物です。やや古いですが、これより新しい曲線は私の知っている限り出ていません。かなりの労力が必要で、改訂はされていません。しかし、男児の身長は2000年以降大きく伸びてないと言われています。
ほぼ今の時代に合っていると考えて良いと思われます。
数年前から、この曲線は全国の小学校、中学校で使われています。各児童の身長、体重がこの図の上にプロットされ、毎年の伸びについて管理されています。体重が急速に増えたり、身長の伸びが鈍くなったりは、曲線を見ると直ぐにわかります。病気の早期発見に役立っています。
今回は、図の曲線がどの様な意味を持っているのか解説させてもらいます。
赤ちゃんは平均50cmで出生し、1年間に25cm伸び1歳時は75cmになります(青丸で示しました)。その後1年間の身長の伸びは徐々に減少し、小学校(6歳から12歳)では1年間に5cmから6cm伸びます。男児では平均12歳半頃ごろから思春期が始まります。思春期が始まると(左のオレンジの矢印)身長は急増し、3-4年間続き、その後身長曲線は平坦になり、最終身長(図の右のオレンジの矢印)となります。
女児の身長曲線も基本的には同じ経過をたどります。女児は男児に比べて思春期は約2年間早く来ます。男児が12歳半で、女児は10歳半が平均です。この数字は平均であって
個人によって大きく変わります。今回は病気について触れませんでしたが、次回は身長・体重曲線と体つき、疾患について触れてみます。