よこやまこどもクリニック

西尾市今川町 小児科・アレルギー科 よこやまこどもクリニック

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お知らせ

2018年における風疹の流行状況

”先天性風疹症候群(CRS)児の出生をゼロにするために”の2回目です。

風疹流行に伴うCRSの発生状況とその対応
2004年の風疹流行時に、CRSが10例報告されました。このまま放置すれば、CRS発生に関して危機的状況に至ると考え、2004年8月に厚生労働科学研究費補助金新興・再興感染症研究事業分担研究班”風疹流行に伴う母児感染の予防対策構築に関する研究”より”風疹流行および先天性風疹症候群の発生抑制に関する緊急提言”を策定し、風疹流行とCRS発生抑制のためのワクチン接種の勧奨や、妊娠女性への対応が速やかに実行され、風疹流行は1旦終息しました。しかし、この流行で、CRSの臨床症状が1つしか認められない場合届け出基準を満たさないという問題点が指摘され、2006年4月から規定された症状が1つでも当てはまる場合、届出対象となるように基準が変更されました。
2011年以降、海外から持ち込まれた風疹ウイルスによる感染者が増加し、2012-13年には16,730例の風疹患者が報告され、2012-2014年に45例のCRSが報告されました。近年のCRSの発生状況は表の通りです。CRSは出生後しばらくして難聴や目の異常などが発症・判明した場合、CRSとして報告さえれないことがあり、この報告は氷山の一角だと推測されます。2018年の流行でも、第1~第51週までにCRSの報告はありませんが、今後その発生が危惧されます。このような流行を繰り返さないために、2014年の厚生労働省は”風疹に関する特定感染症予防指針”を策定、定期接種の接種率95%を達成し、早期にCRSの発生をなくすとともに、2020年度までに風疹の排除を達成することを目標とすることが示されました。更に2018年1月に1部が改正され、①風疹診断後直ちに届け出をすること、②風疹の患者が1例でも発生した場合には積極的疫学調査を迅速に実施すること、③原則として全例にウイルス遺伝子検査を実施すること、④届け出票の届出項目に氏名、住所、妊娠の有無を記載することが求められ、麻疹と同様の位置づけになりました。

”風疹ゼロ”プロジェクトの立ち上げ

現状ではまたいつ風疹の流行が発生するか未知の状況です。特に2020年度までに風疹の排除およびCRSの発生を阻止する必要があると第一義に考え、日本産婦人科医会が中心となり、厚生労働省や行政、各種団体等の協力のもと、2017年2月に”CRS児の出生をゼロにするために風疹の完全抑制”を目標とした活動”風疹ゼロプロジェクト”を立ち上げました。毎年2月4日を”風疹(ゼロ)の日”と定め、2月を啓発強化月間としています。2年目を迎えた2018年は、2月に30-50歳代男性のワクチン未接種者に対する接種奨励など、関係機関が一斉に情報発信を行い、4日には厚生労働省との共催で初の”海外渡航者向け風疹啓発イベント”を成田国際空港で実施しました。つづく。


2018年における風疹の流行状況

2019年4月1日新元号の発表がありました。”令和”となることが決まりました。よい時代になることを期待したいと思います。

今回は”先天性風疹症候群(CRS)児の出生をゼロにするために”を2-3回に分けて掲載させていただきます。出典はジャパンワクチン株式会社、第一三共株式会社の”Vaccine Digesut”執筆は国立病院機構 横浜医療センター院長 風疹ゼロプロジェクト作業部会代表 平原史樹先生です。

2018年における風疹の流行状況
2018年7月下旬からの関東地方を起点とした風疹の流行は、2018年第1-51週の風疹患者累積報告数が2,806人となり、2008年の全数届出開始以降では、2018年は2013年に次いで2番目に多く、2017年第1-51週(91人)の31倍の報告数となっています。風疹は不顕性感染患者(はっきりした症状が出ないで、風疹に感染している患者)が多いことや、症状が出ても軽いために気づかずに感染源となる人が多く、疫学調査を始めるまでに時間を要することが、流行拡大の一因だと考えられます。風疹が数年ごとに流行を繰り返す理由は、過去の予防接種制度の変遷により、30-50歳代の男性は風疹含有ワクチンを受けたことがない人が多いため、抗体保有率が低く、しかもこの世代は渡航機会も多く、流行地で感染し、帰国する輸入感染症のリスクがあることが考えられます。
2018年の流行の特徴は、①首都圏での報告数増加が継続する一方で、首都圏以外では中部、近畿、九州地方の大都市圏からの報告が多い、②ほとんどが成人で、特に30-40歳代の男性が多く、女性は妊娠出産年齢である20-30歳代に多い、③届出票の職業記載欄には、会社員の記載が多く、職場での流行が推測されることがあげられます。現在の風疹患者年齢は、以前から問題とされている風疹罹患歴がなく、かつ風疹含有ワクチン未接種の層で、この層の抗体保有率を上げることで、風疹の流行が抑制され、先天性風疹症候群(CRS)の発生阻止に結び付けことができると考えられます。

2019年4月3日現在、風疹の流行は昨年から継続しています。2019年第11週までで1,033人が報告されています。なかなか流行が治まりません。CRSの発症が心配さます。

ムンプス難聴の課題とワクチン接種の重要性

こんにちわ。寒かった2月も終わり、温かい3月を迎えようとしています。12月から始まったインフルエンザの流行ははほぼ終息しましたが、まだ1日に1人ぐらいはインフルと診断される子がいます。インフル感染者が家族にいたり、同じクラスにいる子に限って検査は陽性に出ます。集団の中に行ったから感染したという子は、ほとんどいなくなりました。

一方で、麻疹の流行が問題になっています。2月末の現在、日本中で122人が麻疹と診断され、大阪、三重に集中しています。今回の麻疹ウイルスは、ワイルドタイプ(日本特有の麻疹ウイルス)ではなく、フィリピンからの輸入ウイルスと言われています。しばらくは、大阪府や三重県には近づかないほうがいいようです。

”日本耳鼻咽喉科学会によるムンプス難聴の大規模全国調査”の2回目です。

ムンプス難聴の課題とワクチン接種の重要性
今回の調査では、確定診断例のみを対象としており、実際にはもっと多くの発症例がいることが予想されます。保護者の中にはムンプス難聴のリスクを認知しておらず、いまだに”自然罹患したほうが免疫がつくのでよい”といった誤った情報から、子供を同級生から意図的に感染させようとする人すらいるのが現状です。難聴は1側性であっても不自由を伴います。学童にとっては、大勢での会話ができない、スポーツを楽しめない、方向感覚が欠如する、聞き間違いをするなど学校生活に支障があり、1側性だからといって軽んじるべきではありません。また後遺症として一生残るために経済負担が大きく、保護者が責任を感じることがかえって子供のストレスになるなど心理的負担の側面も課題になっています。さらに、両側性のムンプス難聴が存在することは小児科医の間でもあまり知られておらず、今回の調査結果に対して驚きの声が聞かれました。おたふくかぜよるムンプス難聴の合併症リスクを認識しながらも、ワクチンの副反応による無菌性髄膜炎のリスクを考え、積極的に接種を勧めてこなかった先生方にも、今回の調査が示した現況を知っていただき、ワクチン接種勧奨のきっかけにしてほしいと思います。

おたふくかぜワクチンの定期接種化を目指して
ムンプス難聴は平衡機能障害を合併することがあるので、小児がめまいや吐き気を訴える、嘔吐するなどの場合にはムンプス難聴の可能性を考慮し、予防接種歴や耳下腺の状態について確認していただきたいと考えます。成人と異なり、4歳ぐらいまでの小児の難聴スクリーニングは容易ではありませんが、後ろから呼びかける、耳の傍らで指やビニール袋をこすって音を出し反応をみるなど、簡単な方法もあります。また、1側難聴の確認には、電話の受話器を耳に当てて会話ができるかを確認してみるのもいいでしょう。
わが国は先進国の中で唯一おたふくかぜワクチンが定期接種化されておらず、接種率は30-40%程度と低迷しています。抗体保有率は70%程度と流行を抑える水準には至っておらず、4-5年おきに全国的な流行が報告されています。
今回の調査結果を踏まえて、日本耳鼻咽喉科は”医療・学校関係者によるおたふくかぜワクチン接種の推奨”を啓発していくと同時に、日本小児科学会や関連団体などとともに行政に対しておたふくかぜワクチンの定期接種化を強く求めていきます。

インフルエンザが大流行しています

2月も間近になってきましたが、インフルエンザが大流行しています。1月25日に発表された、感染情報(1月14日から1月20日までの1週間の集計)では定点当たり、今までの最高の80人以上との報告でした。しかし、今週は急激にインフルエンザの患者さんが減少しています。また今週の金曜日、2月1日に感染情報が出ます。どのような結果になるのか気になっています。
去年、NHKの朝の連続テレビ小説”半分、青い”が放送されましたが、主人公の鈴愛(すずめ)が、片側性おたふく難聴との設定でした。それ以来おたふくワクチンは、今も任意接種(自費です)が、接種率が上昇しています。テレビの影響は大きいと感じています。
今回は、ムンプス(おたふく)難聴について、ジャパンワクチン株式会社発行の”ワクチン ダイジェスト”から”日本耳鼻咽喉科学会によるムンプス難聴の大規模全国調査”に対する国立成育医療研究センター耳鼻科の守本倫子先生のお話を転載させていただきます。
ムンプス難聴の特徴
ムンプス難聴は、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)に比較的高頻度で合併する感音性難聴です。耳下腺あるいは顎下腺腫脹の4日前から腫脹後18日以内に急性発症し、平行機能障害(めまい)を伴うことがあります。多くは1側性ですがまれに両側性も見られ、難聴の程度は高度~重度です。初診時に軽度難聴であった小児が、1-2週間後に高度難聴まで悪化した進行性のケースも見られます。多くの場合、治療による改善は難しく、突発性難聴に準じたステロイド治療が行われますが、改善の程度は軽微であり、完全に回復することはほとんどありません。
全国規模のムンプス難聴調査がもたらしたインパクト
近年のおたふくかぜ流行によりムンプス難聴の合併例が目立ってきたことから、日本耳鼻咽喉科学会は、ムンプス難聴の実態を把握することを目的に全国規模調査を行い、耳鼻科を標榜する3536施から回答を得ました。その結果、2015~2016年の2年間に少なくとも348人がムンプス難聴と診断され、詳細な2次調査を実施し回答が得られた336人中、274人(約80%)は高度以上の難聴が残り、最終的に16人は両側難聴となったことが判明しました。小児科を含まない耳鼻咽喉科単独の調査にも関わらず、2年間という短期間に300人以上のムンプス難聴の発症を報告したことは大きなインパクトを与えたと考えます。今回の調査で明らかになった実態は、学童期だけでなく20代から30代の子育て世代にも発症者が多く、2峰性の発症傾向があること、両側性難聴は1定数存在し、その約半数が人口内耳を装用していること、小児でも平行機能障害の合併が多いことです。子育て世代の罹患は、予防接種歴のない親が家庭内で子供から感染している可能性が考えられます。中には、ムンプス難聴と診断された時点で妊娠中であったため、急性期ステロイド治療を断念した患者さんも存在しました。難聴の最終聴力レベルは、最終的に1側性難聴となった287人のうち261人(91%)は高度以上であり両側難聴となった16人のうち13人は両側高度以上の難聴の後遺症を認め、6人が補聴器を7人が人工内耳の装用が必要となりました。つづく。

インフルエンザの流行と新型抗インフルエンザ薬について

今期(2018-2019)のインフルエンザはすでに昨年の11月下旬から少しづつ出はじめました。例年は12月に始まり、翌年の1月がピークになるパターンが多いので、今期は少し早かったことになります。インフルエンザA型がほとんどで、ウイルス型はインフルエンザAH1pdm09が中心と言われています。これは2009年5月、メキシコから始まり、世界中で流行したウイルス型です。
1月13日現在、先週の1週間で、本院は定点にはなっていないのですが(西尾保健所管内では西尾市民病院など5つの定点があります。)1週間で76例のインフルエンザA型と1例インフルエンザB型が出ました。1定点当たり30名以上になるとインフルエンザ警報が出されます。愛知県は日本中でもインフルエンザが流行っている地域です。北海道に次いで2番目になっています。愛知県ではインフルエンザ警報は12月27日に出ました。ちなみに注意報は12月4日に出ていました。
インフルエンザの症状は一般的には高熱のイメージがありますが、熱などの症状だけから判断はできません。熱が37度台でもインフルエンザはあります。ただ37度台のインフルエンザの治療として抗インフルエンザ薬を服用する必要があるかは考える必要があると思っています。鼻からの検査で初めて、風邪とインフルエンザは区別ができます。よく”インフルエンザ様顔貌”と言われる症状がありますが、インフルエンザの季節に、高熱で、元気がなく、両ほほが真っ赤な顔貌ですが、確かにインフルエンザの確率は高いように感じています。
インフルエンザの罹患年齢ですが、東京都のデーターでは14歳までが約60%を占めています。しかしこの傾向は例年と同様で今年の特徴ではないようです。
治療に関して今年は1種類の新しい薬が使われています。商品名はゾフルーザと言います。今まではタミフル(傾向薬、5日間内服)、リレンザ(吸入薬、5日間)、イナビル(吸入薬、1回吸入)などでしたが、これらの抗インフルエンザ薬はヒトの細胞内で増殖したウイルスが細胞から出るプロセスを阻害して増殖を抑えていました。従って発症から48時間以内の服用、吸入が進められていました。今回のゾフルーザはヒトの細胞内でのインフルエンザ増殖そのものを抑制します。副作用については、使用が開始されたばかりではっきりしないところがあります。ゾフルーザの1回服用というメリットは大きく、薬の種類、服用方法を説明すると多くの人が選択されます。欠点は今のところ剤型が錠剤のみで、3-4歳の幼児には服用がむつかしい点があります。今後、散剤が発売されると期待しています。

風疹について(厚生労働省の資料からの)

今回も風疹関連の話題です。今回が風疹の話題の最後となります。
現在も(11月30日現在)、風疹の流行が続いています。全国では2000人を超え、
愛知県でも104人が発症しています。愛知県のデータでは9月が45人、10月が35人、11月が13人と減少傾向はみられています。
今回は、風疹についてのQ&Aです。前回と同じ厚生労働省からの資料です。

Q1 なぜ、平成24年、25年に20代以上の人を中心に流行したのですか?
A1 かつては小児のうちに風疹に感染し、自然に免疫を獲得するのが通常でした。しかし風疹ワクチンの接種率の上昇で、自然に感染する人は少なくなってきています。平成2年4月2日以降に生まれた人は2回、ワクチンを受ける機会がありましたが、それより年齢が上の人は受けても1回。そして、昭和54年4月1日以前に生まれた男性は1回もその機会がなく、十分免疫をもたない人が蓄積していたものと考えられます。さらに、風疹ワクチンの接種率の上昇に伴って、風疹の患者数が減り、風疹ウイルスにさらされる機会が減少しました。そのため、幼少時にワクチンを1回のみ接種している人は免疫が強化されておらず、時間の経過とともに免疫が徐々に弱まって来ている人がいたことも原因の1つと考えられます。

Q2 妊娠しているのですが風疹の流行が心配です。どうしたらよいでしょうか?
A2 妊娠初期(20週以前)に風疹にかかると、胎児に感染し、赤ちゃんが難聴・白内障・先天性心疾患を特徴とする先天性風疹症候群を持って生まれてくる可能性が高くなります。妊娠前であれば未接種・未罹患の場合、ワクチン接種を受けることを積極的に検討すべきですが、すでに妊娠しているのであればワクチン接種を受けることが出来ませんので、風疹流行時には外出を避け、人混みに近づかないようにするなどの注意が必要です。
また、風疹流行時に、同居者に風疹にかかる可能性の高い方がおられる場合はワクチン接種等の対応について、かかりつけの医師に相談ください。

Q3 外国で風疹になると大変なのですか?
A3 特に風疹の発生のない、あるいは非常に少ない国・地域では、滞在中に風疹を発症すると感染の拡大防止のため、発症した本人の移動制限だけでなく、同行者の移動も厳しく制限されることがあります。

Q4 海外渡航に際して、風疹について注意すべきことはありますか?
A4 南北アメリカと多くの中東、ヨーロッパ諸国は、年間数例から2桁までの非常に少ない報告数にとどまっています。その一方で依然として多数の患者の報告があるのは、主に、アジアアフリカ諸国です。中でも、中国、インド、モンゴル、パキスタン、ナイジェリアなどからの報告数が特に多いです。風疹にかかったことのない方が海外渡航される時には、あらかじめ風疹の予防接種を確認し、風疹の予防接種を2回受けていない場合は、又は接種既往が不明の場合には予防接種を受けることをお勧めします。

Q5 過去に風疹にかかったことがあるのですが予防接種は受けるべきでしょうか?
A5 今までに風疹にかかったことが確実である(検査で風疹の感染が確認された場合)時は、免疫を持っていると考えられることから、予防接種を受ける必要はありません。しかし、風疹かどうか明らかでない場合はかかりつけの医師にご相談ください。たとえかかったことがある人がワクチン接種をしても副反応は増強しません。もし、風疹又は麻疹の片方にかかったことがあっても、他方にかかっていない場合、定期接種対象者は麻疹風疹混合ワクチンを定期接種として受けることが出来ます。

Q6 ワクチン接種を受けたほうが良いのはどのような人ですか?
A6 定期接種の対象者は、1歳児、小学校入学前1年間の幼児ですが、定期接種の時期にない人で、”風疹にかかったことがなく、ワクチンを1回も受けたことのない人”はかかりつけ医にご相談ください。(なお、過去の制度の変遷から、定期接種の対象については、平成2年4月以降に生まれた人は2回、昭和54年3月31日から平成2年4月1日に生まれた人は1回、昭和54年4月1日以前に生まれた男性は0回です。)
また、特に医療従事者や学校関係者・哺育福祉関係者など、風疹にかかるリスクが高い人や風疹にかかることで周りへの影響が大きい場合、流行国に渡航するような場合は、2回目の予防接種についてかかりつけの医師にご相談ください。

Q7 風疹の予防接種を受けるのに、単独の風疹ワクチンの代わりに、MRワクチン(麻疹・風疹混合ワクチン)を接種しても健康への影響に問題ありませんか?
A7 風疹の予防対策としては、MRワクチンは単独ワクチンと同様の効果が期待されます。
また、風疹ワクチンの代わりにMRワクチンを接種しても、健康への影響に問題はありません。むしろ麻疹の予防にもつながる利点があります。ただし、MRワクチンは、生ワクチンという種類のワクチンですので、妊娠している女性は接種を受けることが出来ません。また、妊娠されていない場合であっても、接種後2か月程度の避妊が必要です。これは、おなかの中の赤ちゃんへの影響をできるだけ避けるためです。
また、風疹の単独ワクチン、麻疹の単独ワクチンの接種であっても、妊娠している人は接種を受けることはできません。接種後2か月程度、妊娠を避けるなど同様の注意が必要です。

Q&Aは以上です。


 

風疹について(厚生労働省の資料からの)

前回は1)風疹とは 2)発生状況 について書きました。
今回は次の3)と4)を追加しました。

3)風疹にかかった場合
感染すると約2-3週間後に発熱や発疹、リンパ節の腫れなどの症状が現れます。風疹の症状は子供では比較的軽いのですが、まれに脳炎、血小板減少性紫斑病などの合併症が2000人から5000人に1人ぐらいの割合で発症することがあります。また、大人がかかると発熱や発疹の期間が子供に比べて長く、関節痛がひどいことが多いとされています。発疹の出る前後1週間は感染性があります。風疹に対する免疫が不十分な妊婦で、妊娠20週頃までに風疹に感染すると、眼や心臓、耳などに障害を持つ(先天性風疹症候群)子供が出生することがあります。妊娠中の女性は予防接種が受けられないため(風疹は生ワクチンです)、特に流行地域においては、可能な限り、人混みを避け、不要不急の外出は控えるようにしてください。また妊婦の周りにいる人(夫、子供、その他の同居家族)は、風疹を発症しないように予防に努めてください。

4)ワクチンについて
風疹の予防のためには、予防接種が最も有効な予防方法と言えます。予防接種法に基づく定期の予防接種については、2回の接種をそれぞれ95%以上の人に受けていただくことを目標としていますが、医療・教育関係者や海外渡航を計画している成人も、風疹の罹患歴や予防接種歴が明らかでない場合は接種を検討してください。風疹ワクチン(主に接種されているのは、麻疹・風疹混合ワクチン、MRワクチン)を接種することによって、95%以上の人が風疹ウイルスに対する免疫を獲得することができると言われています。また、2回の接種を受けることで1回接種では免疫が付かなかった方の多くに免疫をつけることができます。さらに、接種後年数の経過とともに、免疫が低下していた人に対しては追加のワクチンを受けることで免疫を増強させる効果があります。1回目のワクチン接種後の反応として最も多くみられるのは発熱です。接種後1週間前後に最も頻度が高いですが、接種して2週間以内に発熱を認める人が約13%います。その他には、接種後1週間前後に発疹を認める人が数%います。アレルギー反応として蕁麻疹を認めた方が約3%、また発熱に伴うけいれんが約0.3%に見られます。2回目の接種では接種局所の反応が見られる場合がありますが、発熱、発疹の頻度は極めて低いのが現状です。まれな副反応として、脳炎・脳症が100万~150万人に1人以下の頻度で報告されていますが、ワクチンとの因果関係が明らかでない場合も含まれています。なお、麻疹含有ワクチンは、ニワトリの胚細胞を用いて製造されており、卵そのものを使っていないため卵アレルギーによるアレルギーの心配はほとんどないとされています。しかし、重度のアレルギー(アナフィラキシー反応の既往のある人はなど)のある方は、ワクチンに含まれるその他の成分によるアレルギー反応が生じる可能性もあるので、接種時にかかり付の医師に相談してください。
日本では相変わらず、風疹が流行っています。なかなか収まりません。今日(10月30日時点)のテレビのニュースによりますと、全国で1400例を超えたと報道しています。現在の流行は東京を中心にした都市圏神奈川県などですが、愛知県でも80例に達しました。西尾でも今年の5月に流行に先立って1名の風疹患者さんが出ています。

風疹について

この記事は9月29日(土曜日)に書いていますが、現在、日本中で、特に東京近辺の都市部で風疹が流行しています。総数は600名を超え、愛知県でも40名を超えました。
風疹そのものは、それほど重症な疾患ではないのですが、妊娠早期(大まかに20週以前)に妊婦が感染すると胎児が先天性風疹症候群に罹患し、心疾患、難聴などの異常をきたします。今回と次回の2回に分けて、厚生省が出している資料を参考にして、風疹の情報を提供します。
1度読んでみてください。

風疹について(厚生労働省の資料からの引用です)
1)風疹とは
風疹は、風疹ウイルスによって引き起こされる急性の発疹性感染症です。感染経路は飛沫感染(咳、くしゃみでウイルスが飛び感染します)で、人から人に伝播します。 成人が発症した場合、高熱や発疹が長く続いたり、関節痛を認めるなど、小児より重症化することがあります。また脳炎や血小板減少性紫斑病を合併するなど、入院を 要することもあります。また最も危惧されているのが、妊娠20週頃までの妊婦が、風疹ウイルスに感染すると、出生児が先天性風疹症候群(白内障、心疾患、難聴など)を発症することです。

2)発生状況
かってはほぼ5年ごとの周期で、大きな流行が発生していましたが、H6年以降は大きな流行は、見られていません。しかし、局地的流行や小流行は見られており、予防接種を受けてない場合は、発症の可能性は少なくありません。H15年からH16年には流行地域の数が増加し、例年0-1名であった先天性風疹症候群が10名報告されました。これを受けて、厚生労働科研究班による緊急提言がだされ、予防接種の勧奨、流行地域の疫学調査の強化がなされ、その後風疹の流行は一旦抑制されました。
ところが、H23年から、海外で感染して帰国後発症する輸入例が散見されるようになり、H25年には累計14344例の報告があり、H20年からの6年間で最も多い報告数となりました。この流行の影響で、H24年10月からH26年10月に、45人の先天性風疹症候群の患者が報告されました。H26年以降はH24年以前の水準に落ち着いています。厚生労働省は、風疹に関する特定感染症予防指針を定め、定期予防接種に対する積極的な接種勧奨を行うとともに、妊娠可能女性とその家族への予防接種の推奨、また産褥女性に対する風疹啓発を行っており、H32年までに風疹排除の達成を目指しています。

インフルエンザ予防接種のお知らせ

平成30年度のインフルエンザ予防接種の予約受付は終了いたしました。

麻疹、風疹の流行状況と今後の課題

Vaccine Digest 16号 ジャパンワクチン、第一三共から引用しました。
2018年3月
著者 国立感染研究所 感染症疫学センター 多屋先生

1)麻疹排除認定後の輸入例による流行と発生時の対応
わが国は、2015年3月に麻疹排除状態にあることがWHO西太平洋地域麻疹排除認定委員会により認定されました。麻疹排除状態とは、"質の高いサーベイランス体制が存在するある特定の地域、国等において、土着性、あるいは輸入された麻疹ウイルスによる持続伝番が12か月以上存在しない状態"を指します。
しかし、排除認定後も、海外から持ち込まれたウイルスが伝番した事例は散見されています。2016年8月に関西国際空港内事業所で集団感染が発生したほか2017年には三重県の工場や、山形県のお自動車教習所で、それぞれ数10人規模の集団感染が報告されました。(最近では、沖縄での流行もありました。)これらの事例では、いずれも1例目が診断された段階で積極的疫学調査を実施し、感染源の特定と接触があった方々に感染拡大予防策を講じた上で、麻疹を疑う症状を認めた人には迅速な検査診断(PCR法によるウイルス遺伝子検査等)を行うことで、早期診断、出勤停止等の対策が講じられました。地域の医療機関、保健所、地方衛生研究所による迅速な対応と情報共有により、各事例の詳細な発生状況や感染終息をWHOに報告できており現在の麻疹排除状態の維持につながっています。

2)麻疹排除状態の維持のために取り組むべき課題
今後も排除状態を維持するためには、まずは麻疹の免疫を持たない人を少なくすることが重要です。そのためには高い抗体保有率を維持できるように、定期接種の1期、2期ともに95%以上の接種率を確保することが望まれます。2期のワクチン接種率はまだ十分とは言えないため、就学時健診の際に小児の予防接種歴を確認し、2回受けていない場合は就学前の3月31日までは定期接種として全額公費負担で受けられることを保護者に通知していくことが大切です。
また、アジア・アフリカ諸国に加えて、欧州の1部の国では、依然として麻疹が流行しており、わが国でも、海外から輸入例による感染拡大がが懸念されます。海外への渡航には、渡航先の国・地域の感染症流行状況を調べた上で、麻疹流行国に渡航する場合は事前にMRワクチンの接種が推奨されます。
国内で麻疹が発生した場合は、初発例の診断時点で接触のあった人や同じ空間を共有した人を特定し、2次感染、3次感染を防ぐ取り組みが重要となります。早期探知のためにも危機意識を高く持ち、麻疹が疑われる患者さんには1か月以内の渡航歴や、1歳以上で2回の予防接種歴を記録で確認する必要があります。ウイルス暴露後72時間以内であれば緊急ワクチン接種により発病を予防できる可能性があるため、すぐにMRワクチンの接種を進めてください。また、ウイルス暴露後72時間を過ぎても、感染を免れている可能性がありますので、諦めずにMRワクチンをうけるという方法があります。ただし、間に合わずに発症してしまうことは丁寧に説明しておく必要があります。もし感染を免れていた場合は、ワクチンを受けておくことで3次感染予防になります。妊娠中の女性、免疫抑制剤使用中の場合などは接種不適当者であること、女性は接種後2か月間は妊娠を避ける必要があることなどの情報共有を徹底することも大切です。

3)風疹の流行状況と2020年度の排除達成に向けて
風疹は、2012~2013年にかけて、16000人以上の患者が発生した大規模な流行がありました。この流行を受け、2014年に告示された”風疹に関する特定感染症予防指針”では、早期に先天性風疹症候群の発生をなくすとともに、2020年までに風疹排除を達成することが目標として掲げられました。わが国の風疹排除の定義は”適切なサーベイランス制度の下、土着株による感染が1年以上確認されないこと”となっています。
麻疹排除状態維持および風疹排除達成のためのさらなる対策の実施にむけて”麻疹・風疹に関する小委員会”が設置され、2018年にそれぞれの特定感染症予防指針を改正することが合意されています。風疹は2014年以降、患者数が減少したことから”風疹に関する特定感染症予防指針”が改正され、2018年1月1日から施行となりました。主な改正点は1)患者が1例でも発生したら感染経路の把握等の積極的疫学調査を実施する。2)風疹診断後、医師は直ちに届け出を行う。3)原則として、全例でウイルス遺伝子検査を実施する、となっています。
風疹ウイルスには、血清型は1つしか存在しませんが、排除を証明するためにはウイルスの塩基配列を決定し、土着とされる遺伝子型の風疹ウイルスが国内で12か月以上伝播していないことを示す必要があります。このため、 PCR 検査を用いたウイルス遺伝子の検出と、塩基配列の決定による遺伝子型の決定が必要となりました。一方、風疹は不顕性感染(感染しても症状が出ないこと)が15~30%程度で見られることから、感染経路の追跡が困難となる場合があることに注意が必要です。

4)風疹感受性者を減らすための取り組み
風疹流行のもう一つの重大な問題は先天性風疹症候群(CRSと略します)の発生です。2012~2013年の風疹流行の影響で、45人の児がCRSと診断されました。妊娠20週頃まで(特に妊娠初期)の妊婦が風疹ウイルスに感染した場合、胎児にも感染し、出生児がCRSと診断されることがあります。
わが国では、30代後半~50代の男性の約20%は風疹ウイルスに対する免疫を持っていません(風疹感受性者といいます)。2012~2013年の流行時、風疹患者の90%が成人男性で、男性は女性の約3倍認められ、男性の感受性者の罹患が妊婦への感染源となり、CRS発生のリスクになりました。
風疹排除を目指すためには、”患者が1人でも発生したら迅速な対応”のみならず”感受性者を減らし感染予防を強化する対策”が不可欠です。2013年の流行直後には、30代~50代の男性を中心とする風疹感受性者を対象とした職場でのワクチン接種や、妊娠を希望する女性を対象としたワクチン接種が勧奨され、さまざまな公費助成が行われました。しかし流行が収束すると注目度が低下ししまい、公費助成を利用したワクチン接種があまり進んでいないのが実情です。流行していない時こそ予防が重要であり、国立感染症研究所では、関連ガイドラインの整備を進めるとともに、ポスターやリーフレットなどで感受性者にむけた啓発活動を強化しています。
このまま感受性者が減らず、風疹が国内で流行するという事態は避けなくてはなりません。感受性者は本人の感染リスクが高いだけでなく、周囲の妊婦希望女性への感染源になりえる ことを広く周知し、”風疹排除”を達成できるように取り組んでいきたいと考えます。
 

最近の西尾近辺の感染性情報について書きます。

2018年7月の医療情報提供です。今までの数回は雑誌からの転載が多かったのですが、久しぶりに自分の周りの医療情報を書きました。目を通していただければ幸いです。

最近の西尾近辺の感染性情報について書きます。
この情報は統計的に処理して言っているのではなく、日常の診療で感じたことですので、正確性はないのですが、リアルタイムの1つの情報であり、また地元の情報として受け取っていただければいいと思います。
今年(平成30年)は1-3月まではインフルエンザが流行しました。インフルエンザA型、インフルエンザB型が同時に流行するという珍しいパターンでした。日本中では2000万人以上の人が感染する大流行になりました。本院でも熱で受診したほとんどの患者さんでインフルの検査をしたように感じています。受診される患者さんもインフルか、単に風邪なのかが関心の中心であったと思います。
インフルエンザA型に罹患した人が後にB型に罹患することがあり、1度罹患しても、次の熱発がインフルエンザではないと言い切れない状況になりました。A型、B型の両方に罹患した小児が10名前後ありました。
例年はインフルエンザA型が中心に流行し、A型の終息期にインフルエンザB型が少し流行するパターンでした。また逆にB型が中心に流行し、A型が流行の終わりに少しはやるパターンもあったと思います。
今年のA型、B型の同時流行の原因、なぜこのような現象が起きたのか?はしばらくして分析結果が報告されると思います。またの機会に紹介できればと思います。

6月の終盤ですが、夏風邪が流行ってきています。夏風邪で有名なのは、手足口病やヘルパンギーナですが、この2つはまだ数例です。流行っているのは熱のみで、咳や鼻がない夏風邪です。咽頭の所見もなく、手足の水疱もありません。診察しても所見がないので、自信をもって、かぜと言いにくい時がありますが、後は経過観察にて、熱が2-3日で下がれば順調な経過と思いますとお話ししています。薬は特になく、解熱剤を処方しています。解熱剤を使わない人は処方はなしです。ウイルスの風邪は基本的には自力で治すことになります。
近頃、風邪と診断して、医師が抗生剤を処方することは減少していると思っていますが、最近出たアンケート調査では、意識的に抗生剤を使わないと考えている医師は40%ぐらいでした。思ったより低値でした。今後の傾向が気になります。
 

米国の小児科学会が作成した一般向けのパンフレットを翻訳しました。

風邪に抗生剤(抗生物質)は危険です。

あなたのお子さんと抗生剤(抗菌薬):不必要な抗生剤(抗菌薬)は有害です。

抗生剤について
抗生剤は最も強力で大切なお薬です。適切に使われる時には命を救うこともありますが、不適切に使われるとあなたのお子さんにとって有害にもなります。抗生剤はウイルス感染症に使用されるべきではありません。

細菌とウイルス
2種類の病原体(細菌とウイルス)が、ほとんどの感染症の原因です。実際には、ウイルスがほとんどの咳や咽頭痛、そしてすべての感冒(かぜ)の原因です。細菌感染症は抗生剤で治療することが出来ますが、ウイルス感染症は決して抗生剤では治せません。ウイルス感染症のときは、あなたのお子さんは病気自身の経過をたどって自然に治っていきます。

耐性菌
多くの細菌に抗生剤が効きにくくなっています(耐性菌とよびます)。この耐性菌は通常の抗生剤で殺すことができません。
耐性菌に感染すると、入院して静脈注射が必要となったり、ときにはどんな治療でも治せなくなったりすることがあります。
抗生剤が使用されればされるほど、あなたのお子さんが耐性菌に感染する機会か増えることになります。どうやって細菌は耐性化するのでしょうか?抗生剤が使われると、抗生剤に効く菌(感受性菌)だけが殺されます。しかし、抗生剤が効かない耐性菌は生き残って増殖を続けます。抗生剤を繰り返し使用したり、不適切な使用を続けたりすると、耐性菌が増えることになります。これらの耐性菌は、家族や地域の人達にも拡がっていきます

抗生剤が必要な場合は、そして必要でない場合は?
この難しい質問に対して、あなたの主治医がきちんとした診断に基づいてお答えするでしょう。いくつかの例を示します。

中耳炎 いくつかの種類があり、抗生剤が必要な場合と、必要でない場合があります。
副鼻腔炎(蓄膿症:濃い緑色の鼻汁(青ばな)の子どものほとんどは、 副鼻腔炎ではありません。
抗生剤は発熱や痛みが続く一部の重症例にだけ必要になります。
気管支炎 小児の気管支炎に抗生剤が必要となることはほとんどありません
咽頭炎 ほとんどがウイルス感染症であり抗生剤は必要ありません溶連菌感染症による咽頭炎だけが抗生剤による治療が必要となります。この溶連菌の感染は簡単な検査で診断できます。
感冒(かぜ) 感冒はウイルス感染でおこり、ときには、2週間以上続くことがあります。抗生剤は感冒には効果がありません。
主治医は病気の経過中、快適に過ごせるように助言をしてくれるでしょう。

 

感染症は変化することがあります
ウイルス感染症のあとに細菌感染症が続発することもあります。しかし、抗生剤でウイルス感染症を治療しても細菌感染症を予防することはできません。むしろ、耐性菌による感染症を引き起こす危険性があります。もし、病気が悪くなったり長引いたりしているなら、主治医に説明をしてもらってください。

¨低身長の予約枠¨を設けました。

毎週金曜日16:30からです。要予約のためお電話か来院し、予約してください。

予防接種の予約について

毎週月曜日、火曜日、木曜日の午後のみWeb上にて閲覧、予防接種の予約が可能です。
ご予約は、予約サイトをご利用ください。
(注)日本脳炎をWeb予約する場合、1期初回の1回目と2回目を3~4週空けて予約してください。
(注)基本1回目、2回目の間隔は、1~4週ですが、当院では、3~4週とさせて頂いています。